代表挨拶

【表具】と辞書で調べると
布・紙などを貼って、巻物・掛物・びょうぶなどに仕立てること。表装。
と出て来ます。

今井表具店は、「表具」と名乗ってはいますが、辞書通りの仕事ではありません。
私たちは、昔ながらの「表具」の技法に、独自の手法を加えて変化させ
現代の美術館やイベントの壁や展示物に、現代の技術で紙を貼る仕事を行っています。
「表具店」としては、ちょっと変わった会社です。

主役である、展示物の作品や世界観を引き立たせることに
私たちは一番に神経を使っています。
自分達の仕事が目立つのは本意ではありません。

壁や展示台に紙を貼るときに、その凸凹を拾ってしまっていないか
糊で貼る紙と紙のつなぎ目が、作品の邪魔をしていないか
コンピューター出力による壁紙は、お客様のイメージと寸分の狂いもなく仕上がっているかなど

説明すると当たり前のようなことですが
これを当たり前にやることが凄く難しい。
ここが、我々の腕の見せ所なのです。

お客様に見ていただく展示物や作品が主役ですから、
その主役が活きるよう
“仕事の痕跡をなるべく残さず 綺麗な空間をつくる” 
ということにこだわって日々取り組んでいます。

弊社が紙を貼り、まだ作品も展示されていない
ただの空間が仕上がった時、
紙が創り出したその空間に息をのむことがあります。
良い会場が仕上がった時です。

作品が搬入され、デザイナーさんが演出した
華やかな空間も大変見事で感動させられますが

これから主役を迎える前に、紙で仕上げられた美しい空間が出来た瞬間は
私たちだけが味わえる最高のトキだなと感じています。


職人 というと技術云々で壁が高いように感じますし、
紙 の扱いは、時代の流れでどんどん減っています。

でも私は
この仕事、この技術を後世に継承していくことが役目だと思っています。

施工写真、現場の様子